手術20日目「おばちゃん」
[まえおき]
わたしが左股関節の回転骨切り術という手術をした入院中の日記を1日1記事書こうと思います。タイトルが手術○日目みたいになりますが、もう退院しているのでそこんとこ勘違いなさらず。
右足の手術をしたときの日記は、こちらのまんがになります。
はじめの日
まえおき終わり。
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リハビリに行って、泣きそうになりながらリハビリをしたら部屋にひきこもってひたすらFF13をやる日々を送る。ライトニングさんはあんなに走ったり跳んだりできていいなあ。こちとら松葉杖2本も使わないと歩くことすらままならない。てかライトニングさん跳び過ぎじゃない?剣術に曲芸入ってない?あと空中にいすぎじゃない?スマッシュアッパーの時すごくね?
いつのまにか冬も近いらしく、窓の外を見たら見渡す限りナウシカが死んでから生き返るところみたいだった黄金の稲穂がいつのまにか刈り取られて、寒々とした田んぼの風景が広がっていた。外は寒いらしい。
部屋は大部屋で、暖房をつけるか冷房をつけるか、いつも同室のおばちゃんと話し合っていた。ちなみに前書いたTVつけっぱなしババァはさっさと別室へ移った。
この頃同室だったおばちゃんは、いつもみかんをくれるおばちゃんと、いつも飴をくれるおばちゃんと、いつもおかしをくれるおばちゃんだった。ババァ大量発生。でもみんないい人だ。わたしそんなに物食べないけど。
しかし、おばちゃんと話すのは苦手だ。「若いからすぐ治る」と言われるのが主な原因だ。
整形外科にくる60歳以上のおばちゃんは、わたしと同じく股関節の変形で手術をしにくる人が多いが、わたしとちがって人工股関節の手術の人ばかりだ。一般的に、人工股関節の手術やリハビリは、わたしが受けた回転骨切り術より経過がとても早いし、痛みもあまりなさそう。それなのに、「若いからすぐ治る」と言われるのがめんどくさい。
おばちゃんたちは、自分たちより若いのに嫉妬しているかのように、「あんたは若いから」「若いからすぐ治るわ」と何度も言う。
実態として「おばちゃんたちの方がずっと早く治って退院できるっちゅうねん」と言いたい。
でも、そんなことを怒濤のように話してくるおばちゃんにどう言えば良いのか分からないので、今日も今日とてひきこもってFF13の仲間たちと脳内で会話している。